置き場

思い付きで何かを書きます。

スタクラ新マップの軽い考察

意外にも新マップが出るらしいので、まずは目で見て分かる点について整理して実戦に備えておきたい。

本文は自陣下側の想定で統一して書く。

 

Hardwire

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一瞥して目を引くのは2nd前の広さと平坦さ。坂がないので攻めやすく、スペースがあるので広く当たれてかつ引きやすいので、序盤から前に出る動きが有利になる。投資が少なくても序盤のアデプトでの偵察がやりやすいし、ブリンクでテランの頭を抑える動きも強いはず。

3rdを横に伸ばした場合、2nd前が広すぎて壁構築の難しいので防衛が難しそう。中央に3rdを取った場合の守りやすさは並に見える。

敵陣に向かうルートは2nd前の広場から左に抜ける道と右に抜ける道に大別できて、中央近辺にある一つの坂を除き、ほぼ交差することがない。つまり、画像で示したように左に抜ける軍をストーカーで見て、右に抜ける軍をobsで見ることでかなりの経路をカバーできることになる。右側のルートが長い一本道なので、obsを置く位置の自由度が高いのも◎。これはPvTやりやすいだろうなぁ。

PvTに楽観的になれる一方で、ザーグの4thを奥にとられた場合のvZはかなり苦労しそう。中央の道を利用したアデプトの攻めには3rdが奥の方がザーグの対応が楽に見えるので、強気にアデプトスタイルを振ることで4thを前側に引っ張り出すことができるかも。それが無理ならさっさとキャリアに行くか、コロブリンクのような正面戦闘力の高いスタイルを取る必要がありそう。

ところで、このマップは5th以降のベースが両角に偏っているのも特徴的。3baseまでの防衛ラインが左側に拠っている一方で、5th以降の展開になると相互に内政地の重心が角に寄っていくことが想定できる。つまり、5th以降の敵の拡張にアクセスすることが難しい。こちらがその展開で動きやすくなる土壌は当然4base中までの時間に作り上げていく必要があるので、中盤戦を重視したプレイで攻めるのが良さそう。戦況に偏りなく5th以降の展開になってしまった場合、相手を乱すために利用できるのは岩を割った後の敵3rdへのアクセスの容易さだろうか。相互に利用できる特性なので、ロングゲームになると思ったら3rd前の防衛投資を増やしていくのが手堅いように思える。

総合すると、vT楽だけどvZキツいやつっぽい。

 

Glittering Ashes

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cyberforestを彷彿とさせるような2nd前の切り立った崖が目を引くマップ。

色々な利用が可能な特徴であり、プロトスであればobserverやオラクルの視界が安定させることに使うし、テランであればタンクやバイキングでの攻めに利用しようとするだろう。レアケースにはなるが、テンペストを利用した変なチーズにも適性がありそう。

互いの3rd位置がクロスした場合の直線距離の短さも特徴的なので、うまく利用すれば3baseで攻める動きを強力にできるかも。

2nd前に坂がないのでアデプトやブリンカーの動かしやすさは良好だが、道が網状に広がっているので進軍の捕捉と妨害には難儀しそう。

各ベースのミネパッチが奥まっているためにオラクルが扱いづらく、多くのベースで外側からミネラルラインに直線的に入ることができるので、ベインをはじめとする各種ハラスがワーカーに触りやすそう。

正直プロトスがどうやるのが強いのか良く分からない。ここのプロトス弱くないか?蹴りたいマップその一。

 

Curious Minds

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2nd前広すぎィ!ここまで広いマップはそうそうない。ユニットテスターか?このマップで中央に3rdを取れるのはザーグだけで間違いない。

ベースが少なく、全体的に起伏が少なく陸地面積が多いこのマップは分かりやすいラッシュマップ。適当に力を貯めて殴ればいいんじゃない?蹴りたいマップその二。

 

Pride of Altaris

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見ただけじゃ中央通れるか分からんので割愛。

陸地面積の大きさが目を引く。エアユニットが弱いマップだと思う。

 

Berlingrad

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2nd前の岩と1stの広さが曲者で、中盤までが脆くなりがちな攻めたもん勝ちマップの臭いがする。HTやイモータル、キャリアといった機動力に劣る編成が取り辛い。

 

LWJ #279

VOD: 

vod.afreecatv.com

今日は全体として心身の働きが鈍く、冴えないプレイをしてしまった。

 

一戦目 NovaXさん

前回の試合と間隔が近かったのでどのようなプレイをされるかは漠然とイメージを持っていたが、それにどう適応させていくかはまるで考えられておらず、大きなプレイの方針がないまま試合が始まってしまった。

game1: 2000 atmospheres

こちらから仕掛ける手立てを準備できなかったので、大きな方針は現場の流れに任せることにした。

1stのクィーン生産が遅く、3rdが早いタイプだと思ったので、相手への妨害能力が高いストーカーを出した。体よく相手の偵察をカットできたので、テックを隠したら相手の思惑を外せるかもしれないと思い、2オラクルまでユニットを隠すことにした。こちらの偵察が弱く、早期の3rdを作ることができなかったので、3rd前にテックを選択する必要があったが、ここは手癖でブリンクを選択した。ふわりとした選択だったが、ブリンクには柔軟な立ち回りができるので、細かい判断を留保する手段としてはまぁ悪くはなかったと思う。

ラクルで3rdを確認した時、こちらの3rdを妨害しにきた相手のリングやドローンの生産タイミングを見て、こちらがアデプト系だと判断されていたと感じた。相手の内政が遅くなっていたので、セントリーブリンカーで4thを妨害しつつストームに進めることにした。

相手が4thを遅らせる選択をしてきたが、4thを待って構わずプッシュした。プッシュした時にあまりに潔く4thをキャンセルされたので、あまりドローンを作っていないのかもしれないという恐怖を持ち、HTを遅らせて一旦防衛の構えを取ってワープイン用の資源を残した。

相手がプッシュに来ている気配がなかったので不安な時間が続いたが、ハルシフェニックスが変異中のハイブを見れたので、相手の狙いはラーカーだろうと状況の予測が付いて気が楽になった。相手にはあまり資源がないはずで、相手の本命プッシュまで少々時間があるようだったので、多少のHT追加とキャノンで防衛投資を留め、残った資源でキャリアを目指し相手の対空不足を狙うことにした。

純粋なローチHYD相手であればセントリーとジロットワープインで時間を稼ぎつつストームを待てばいいと思ったが、ラーカーでプッシュされたので4thを放棄することになった。4thに既にストームが打てるHTがいればラーカーをストームで削ってチャージワープインで返すことができたはずなので、4thをキャンセルさせた後にHTを作らなかったことが裏目に出たことになる。
その後も軍の動かし方を誤って4thを再度キャンセルさせられてしまう大きなミスはあったが、相手の対空不足を狙う試み自体が上手くハマってチャージロットが強い展開になり、無事に勝つことができた。

 

game2: lightshade

一戦目の立ち上がりを思い返し、もしかしたらテックが不確定であるときの対応に隙があるのかもしれないと思ったので、こちらのオーダーを隠すことを意識することにした。相手が一体目のOLを偵察に使ってきたので、前回の試合でテックを隠されたことを嫌がっていると確信し、オーダーを隠す方針に自信を持った。

初めにストーカーとヴォイドを作ることでこちらの2ベース内政を絞れないようにしつつ2SGでvoidに行って相手に対空を要求させ、相手を後手に回して試合をコントロールすることを狙った。

3voidでうろついている時にローチが見えたので、相手のプッシュとvoidがすれ違ったかもしれないと思い、1stに入ったvoidから遠い道から攻めに来ていると想定して受けの準備をした。オールインされている危機感が強かったが相手の軍が見えなかったので余計にヴォイドでの索敵行動を続けてしまったが、少し考えればクィーンを伴うプッシュであることは想像がついた。クィーンプッシュに対する攻めの構えが十分に取れていなかったので守り切れず負けてしまった。相手の対空不足を狙う心が強く、ついキャリアを優先してしまったが、セントリーとGWを作っていれば恐らく防衛できただろう。

 

game3: oxide

テックを隠されることが嫌がられている実感があったので、一体目にストーカーを出して同様のOL偵察を妨害することを狙った。

アデプトやエアスタイルを警戒するときはレアを犠牲にするのが一般的なので、対応が難しくなりやすい3DTドロップに行った。3DTが上手くいく気がしていたので、3rd用のドローンを作らずに8gwまで増やしてチャージプッシュで試合を決めることを想定していた。
相手のDTへの対応があまりに早かったので、もしかしたら読まれていたのかもしれないと思ったが、読むにしてもあまりにレアが早かったので明らかにオーダーがおかしく、混乱した。現場では上手く判断できず、よく分からないまま流されるようにアーコンドロップに行きつつプッシュする準備を進めたが、相手はミュータであった。

言われてみれば確かにという選択であり、事前に思い至らなかったことが悔やまれる。

相手のミュータがアーコンと入れ違う形になって大きなダメージを貰ってしまったので、陸軍でプッシュして相手のミュータを帰らせることでしかこちらの内政を守れなくなった。相手のローチが間に合っていなかったのでFFを使わなくてもアーコンの体力を残すことができ、GSの枚数が多く残ったので正面の軍でミュータを突破することができた。
事前にミュータの可能性に気付けていればプッシュせずにアーコンでプローブを守ることができたので、こうした乱れた展開は回避できただろう。

相手がミュータを選択した意図も、アデプトやオラクルハラスといった序盤のハラスが弱いオープニングが多いことを見られたことだったかもしれない。そもそもの問題として、今回は心理戦的なアプローチから相手の受け筋を崩すことに固執しすぎた嫌いがある。内容としてはこちらの目論見を上手く躱された形であるので、別のアプローチを考えたほうが良い。novaxさんは攻撃的なビルドが多いので、防衛を重視した立ち回りのほうが上手くいきそうだ。

 

二戦目 vaisravanaさん

game1、game2共に似たような展開で負けてしまった。

vaisravanaさんは序盤から動きのあるオーダーを好むので、序盤の防御力が高いオープニングを取った。二戦とも相手のリングを主軸にした妨害への対応は上手くいき、相手が追い詰められているのを感じていたが、クィーンローチリングラベのいつものプッシュに連続で負けてしまった。1戦目はroboの追加が遅かったためにobsによる察知が遅れたことが原因で負けてしまい、2戦目はgwを建築する土地がある3rdを起点として受けるべきところを2ndに籠って受けてしまったことが原因で資源を使えずに負けてしまった。

同じ手に負けたのは悔しいが、こちらのプレイ練度が低かったので仕方がない。ところで、これは想像だが、どうにも相手には一戦目でやったような心理戦重視のプレイをしてくると予測されていたような感触があった。このことは次回以降どこかで使い道があるかもしれない。

LWJ #278

三戦目 Honmonoさん

game1 map: lightshade

raxgasからマリーンスタートをされたので、どうせヘリオンか3raxだろうと思いながらプレイした。GWを早めてユニットを出せるようにしつつ、プローブでプロキシSPを探した。アデプトでヘリオンであることが確定すると、正面にバッテリーを建てて3rdに行った。

次のこちらの選択には自由度があったが、想定できる次のプッシュで一番早いstimを削ったタンクプッシュをセントリーを追加することで返せて、マクロにいかれた場合も役に立つコロッサスに行った。

ここまでの立ち上がりはよく、勝てる試合だと思っていたが、偵察に送ったobsがスワップ後のテックファクトリーしか視界に入っておらず、2つ目のファクトリーのように見えてメックだと誤認してしまったことが致命打になってしまった。

実際には相手は1ファンクトリーで、先に挙げたようなタンクプッシュだったので、セントリーとgwがなかったことが原因で負けてしまった。

ストーカーが相手のプッシュとすれ違い、察知が遅れてしまったのも運がなかった。

 

後日追記:振り返ってもコロッサスに行く判断に誤りがあったとは思えないが、コロッサスに行くタイミングには問題があったかもしれない。今回はgas3rd→2obs→bay→obsだったが、事前にコロッサスを見越すなら3rd前に3ガスを開けることや、2ガスのままでもobsを1でいったん止めて75ガス分早くbayに行くことを検討するべきであった。

 

 

game2 map: romanticide

今回はgas raxからのマリーンスタートであり、2ndが遅かったので、ほぼ間違いなく先ファクトリーの形だと思った。ファクトリーのプロキシを探したが見つからなかったので、プロキシが遠いタンクプッシュか自陣からのヘリオンかマインのドロップだろうと思いながらgwとロボを早めた。

自陣からのドロップであればワープインで対応できるので、正面からくるかもしれないマリーンやタンクを削るためにストーカーを前に出したが、実は相手はプロキシヘリオンドロップだったので、ヘリオン対応にワープインを使えずに大きなダメージを受けてしまった。

 

 後日追記:この試合での動きの一番大きな問題は、相手のオーダー可能性の濃淡に合わせた動きを選択できていなかったことにある。

相手の狙いが不明瞭な中で私がとった対応行動を大まかに分解し、行動するタイミングによって整列すれば、以下になる。

 

①相手のプロキシを探す

②アデプトで2ndを見る

③gwを早める

④追加gwを1stと2ndに分割する

⑤バッテリーを建てる

⑥observerを作る

⑦ストーカーを前に出す

イモータルを作る

 

②、③、⑤については汎用的な対応であり、あらゆるパターンで有効に機能する。よって、特定のプレイへの対策とは考えられない。

①は、相手がプロキシしていた場合に相手の狙いを確実に知ることができるチャンスを得られる。

④は、ヘリオンへの耐性と引き換えに早期のプッシュに対してgwが停止する負けパターンを回避する狙いがある。

⑥は、相手の進軍を察知や内政情報の直接取得ができることに加えて、クロークユニットへのカウンターになる。

⑦は、ドロップ耐性と引き換えにこちらの陣に向けて直接歩いてくる敵ユニットの遅延と削りができるチャンスを得られる。

⑧は、正面プッシュへの耐性を大きく高めると同時に中盤以降の動きが強くなる。

このように整理してみると、汎用的な対応策を除くすべての選択が実際に選ばれていたヘリオンドロップ対して機能しないことが分かる。タンクプッシュやクロークといった可能性と同様にドロップが選択される可能性が残されていたにも関わらず、である。

試合後には自分の運が悪かったと思ったが、それは違う。端的に言って、私の対応が間違っていたのである。

同様の事例に備え、この試合での選択に対していくつかの変更を提案する。

一つは軍を自陣に残すことである。ワープイン前のドロップに対応するにはこれがないと始まらない。この隙を嫌うならワープゲートにCBを使って時間を短縮する手もある。偵察手段を他に任せて一体目のアデプトを自陣まで戻すパターンもアリだろう。raxが敵陣にある以上、プッシュするためにはマリーンが正面を歩いてくる必要があるため、正面からのプッシュは察知が容易であることを考えると、そもそも正面プッシュへの事前対策に重点を置く必要はなかった。

次に、アデプトを増やしてSGに行く手もある。オラクルは高い偵察能力を持つし、1ベースに対して大きな妨害能力がある。フェニックスを追加すればドロップへの耐性を得ることができるし、資源を使いたくない場合にもオラクルを自陣に残せば若干の耐性を獲得可能だ。もちろん、オラクルはクローク対策として十分に機能する。

そして、なによりプロキシをより入念に探すことである。徹底するとgwの追加が明確に遅れてしまうことは確かだが、相手の狙いを知ることで得られるリターンは非常に大きいのである。

 

LWJ #277

先週は具合が悪く欠席し、先々週はprospectだったので、実に三週間ぶりのプロトスだった。

一戦目 hiyokoさん

game1 map: 2000 atmospheres

始めてやる人だったので相手のプレイスタイルが分からず、防御的なプレイをするつもりでいた。オープニングはスタンダードだったが、100ガス溜まっているはずなのにガスドローンが降りてこないのでベインバストの類かもしれないと警戒していた。リングがプローブに釣られていたので2ndにアデプトを突っ込ませ、ドローンの追加が確認できたときに警戒を解いて安く3rdに行く方針にシフトした。

2evoが見えたのでマスリング系だと思い、アーコンの多い中盤戦を目指したが、リングを作っている気配がないのでミュータの兆候を探した。3rdのガスが空いていないので、おそらくミュータではなかろうと判断して資源をGWユニットに使って4thにプッシュした。

 

game2 map: lightshade

最初のラーヴァが余っていて、今回もガスドローンが抜かれなかったので、今度こそチーズかもしれないと思い、2つ目のgwを早めた。アデプトによる偵察ではガスを掘っているまでは分かっても行き場が分からなかったが、ラッシュではなさそうだと感じていた。防衛のために用意していたDTをハラスに使いつつ3rdに行き、プローブ生産を止めてgwを早め、3base初期のブリンクセントリーのプッシュを高めた。

 

二戦目 NovaXさん

game1 map: lightshade

同じく初めてやる人だったので、同様にプレイスタイルが全く分からなかった。KRのレートが5100程度あったので、負けなきゃ勝てる系のプレイをされそうだと思っていた。
しかし1stのラーヴァを使うのが遅く、6リングを作り、2ndのクィーンが即時産卵したので、チーズされている危機感を持った。アデプトで強硬偵察を行い、アデプトとバッテリーを追加して2体目のヴォイドを出した。4分を過ぎても6リングしか見えなかったので、過剰防衛をしたと確信し、3rdとカウンタープッシュの準備に資源を使った。プッシュを察知されている実感はあったので、4thの妨害だけして帰るつもりでいたが、相手の反応が早く、正面で軍を処理されてしまった。許容できる失い方ではなかったのでggした。死に方から逆算すれば、オラクルを出すか、ロボを早めてオブザーバーを出して相手の軍量と位置を把握することで回避できた。出していないのなら、相応に安全な位置取りを心掛けるか、ハルシで相手の軍を探すべきである。単純にこちらのプレイ練度が低かった。

game2 map: romanticide

受けが強いマップなのでマスボイドするつもりでいたが、相手が12プールだったのでご破算になった。正面のパイロンブロックをキャンセルすることを忘れ、自陣側の内政が遅れたので危なかったが、相手がブロックパイロンを殴ってくれたのでアデプトまでコアが耐え一命をとりとめた。相手のリングが残っていたので、リングを削って相手を窮屈にさせることを意識した。相手が思い切ったプッシュに行けない展開になったので、展開のわりに早い3rdを通すことができた。初めは1戦目と同様にブリンクによるプッシュで4thの妨害をすることを意識していたが、残ったユニットで予想外に相手の内政を狂わせることができたので、相手の4thが遅くなり、オールインされる危険性が高まっていった。そこでロボベイテックに伸ばしてコロブリンクの形を取りつつ4thに行き、オールインされた時に4thを守って相手を内政的に詰ませるパターンと、セントリーを使って相手を3baseに閉じ込めて勝つパターンの二種類のプランを設定した。内政状況が良かったのでミュータやハイブの危険を十分にケアすることができていたが、ローテックでのオールインされる危機感が不十分だったので視界やバッテリーの用意がなく、相手のオールインが察知できていなくて危うく負けるところだった。状況が非常に良かったのでなんとか勝つことができたが、完全に油断していたので反省が必要だ。

 

game3 map: 2000 atmospheres

追記:リプレイ見たら14/14でした。ちゃんと最初にドローン数えていればそれだけでラッシュを確定できましたね…

ドローンが余りすぎていたので今回こそリングラッシュだと確信していた。2つ目のgwを早くし、2ndのENを残してリコールできるようにした。2アデプトまで待ち、前に出したところでリングが駆け込んできたので、正面のアデプトをリコールしたがうっかり1stに戻してしまってリングの数を削り始めるのが遅くなった。ミスがこれだけならリカバリーできただろうが、封鎖の建築をどう立てるかに気を取られてバッテリーを建て忘れてしまったことが防御の大きな穴となった。結果としてアデプトを守りきることができず、リング相手のDPS不足に陥ってプローブを大きく失ってしまった。

その後はひたすらプローブを回復させながら、無駄なユニットを作らないように相手の動きを見ていた。リングを抱えている風がなく、テックの伸びも良くなかったのでローチプッシュだと思ってヴォイドを足したが、つい欲張って前線でヴォイドを失ってしまった。ミュータの可能性を排除できていたので、ローチ相手のセントリーイモータルを作ってプッシュへの備えはしていたが、序盤の内政が悪すぎてGWが間に合わず、十分にユニットが出せなくてローチラベクィーンのオールインに負けてしまった。

 

 

以上で今週は敗退となった。細かいプレイのミスも多かったが、相手の動きがなかなか想定できなかったことには注目するべきだろう。単に相手のスタイルである可能性は残っているが、メタの推移によって、相手のラーヴァの使い方やクィーンの作り方から相手の序盤の動きを想定していくプロトスの古い偵察ロジックが機能しなくなってきている可能性がある。今後の観戦で確認したい点である。

LWJ#275 prospect

一戦目 Kaimanさん

kaimanさんとテランでやるのは久しぶりだった。プレイスタイルが分からないので、プレイしながら合わせていこうと思っていた。

game1 map: lightshade

一戦目はランバイの警戒をしつつ、バイキングで視界をカットすることを意識した。4thへのプッシュした時に出てきたベインが多かったのでプッシュは成功と思ったが、ベインの足アップが早いことに気付かずプッシュでユニットを失ってしまい、カウンターで内政ダメージを受けてしまった。相手の投資が多い印象だったので、まだいけるかもしれないと思ったが、こちらのプッシュをいなしつつhiveに行かれてしまい、ほとんど何もできずにウルトラで負けてしまった。

game2 map: oxide

一戦目があまりにあっさり負けたので、いい立ち上がりができないと負けると思った。仕掛ける手段の候補として、4ヘリでのヘリオンガチャ、ヘリオンドロップ、ヘルバット、211を考えた。ヘリオン系はベインやリングの持ち物検査にすぎないので、あっさり負けた後だと期待できないと思った。211は前回の試合で偵察OLのタイミングを知ることができていたので、うまく偵察をカットすればチャンスがあると思った。試合中は考えていなかったが、前回の試合ではベインの足アップが早かったので、今振り返っても211はいい選択だったと思う。

さて、211の試みは上手く行き、いいスタートを貰うことができた。一戦目が3ベース期でのWリングが多かったので、タンクを出して1戦目同様の動き相手の耐性を高めつつ、相手が前に出たときにダメージが入るハラス用のメディバックを常に控えさせておくことを心掛けてプレイした。

サプライが大きくなってからは、マップにマインをばらまくようにプレイした。試みは凡そ上手くいき、いい立ち上がりを活かすことができた。

game3 map: 2000 atmospheres

いい立ち回りがほしかったが、211がまた機能するとも思えないので、オープニングにはかなり悩んだ。game1,game2がスポアのいらない展開だったので、2バンシータイミングのダメージに期待して、バンシーを隠しながら貯めることにした。しかしOLをカットすることを忘れてバンシーを見られてしまったし、2体目でうっかりメディバックを作ってしまったので、急遽ヘリオンドロップとバンシーのマルチタスクでダメージを狙うことなった。ハラスは成果が出なかったが、ローチを見ることができた。相手が6ガスだったし、こちらはタンクを出すオープニングをしていたので、バンシーを失いさえしなければ3rdは守れるだろうと踏んでいた。結果的には運よく良いオープニングを貰えた形になったので、勝機はあると思いながらプレイした。先鋒のリングをマクロの兆候と誤認してバンカーをキャンセルしてしまう事故はあったが、カウンターでは大きなダメージを受けずに済んだ。ローチは基本的に攻めなければ弱いので、こちらの被害を抑えれば勝てると思った。タンクが貯まってくると防衛に余裕ができてくるので、2戦目と同様に相手のプッシュに差し込むハラスメディバックを常に持っておくようにした。終盤はラーカーを意識してリベレイターを足した。

それぞれが上手く機能し、勝つことができた。いい立ち上がりができたことが僥倖であった。

 

二戦目 ExAmpleさん

game1 map: lightshade

一戦目はマロオープニングをしたかったので、リーパー対応が楽なlightを選んだ。どうせ2ガススタートだと思っていたが、まさかのリーパーFEだったので驚いた。オープニングが違った以外は、レイブンの数といい3rdやstimのタイミングといい似たオーダーだったので、自分のオーダーと見比べつつ相手の内情を想像していた。致命的なタンクポイントを警戒を怠らないことを意識しながら様子を見ていたが、小競り合いをしているうちにこちらが有利になった実感があったので、4thを早め、小競り合いで多少の失敗があっても自信をもってプレイできるようにした。立ち回りとしてはまま上手く機能していた試合だったと思う。

game2 map: oxide

相手がリーパーFEだったので、リーパーヘリオンで有利を取ろうと思ったが、相手も同じことを考えていたのか相手もリーパーヘリオンであった。リーパーヘリオンとリベを絡めるプッシュをする予定だったが、ガスの採掘ワーカーを補充するのを忘れているのでリベが遅れてしまった。相手がSP前に2ndを建てる形であり、こちらの方がリーパーヘリオンとしての投資が大きかったので、立ち上がりとしては悪かった。前回同様2ベース期での内政はかなり近いものになったので、その後の展開は現場での判断に頼るところが大きく、長期的な見通しは皆無であった。内政やユニット管理のミスが多く、怪しい場面もあったが、最終的にはなんとか勝つことができた。

 

三戦目 yumedokoさん

game1 map: lightshade

プッシュで死にたくなかったのでヘリオンバンシーをした。相手のスポアがなかったので、2バンシーが恐ろしいダメージとなった。相手のカウンターで予想外のWリングが来て、こちらもユニットを失ったが、バンシーで与えたダメージがあまりに大きかったので、焦らなくてもこちらの有利を維持できる自信があった。

game2 map: romanticide

プールとガスのタイミングや、2ndのラーヴァが余っているのを見て何かをやっていることには気づいたが、思い当たるものがマスリングしかなかったので、特に警戒しなかった。前線に置いておいたリーパーがローチを確認した時、完全に失念していたのでこれは負けたかもしれないと思った。なんとかバンカーが完成するまで時間を稼ぐと、バンカーを突破できるラベがいないことが分かっていたので、どうやってこちらの内政を確保しつつ相手の内政を妨害するかを考えていた。リベを作ってクィーンやスポアを作らせつつ、バンシーはクロークを入れず数は一体に留めた。相手が内政ヘビーな選択をしていたので、スティムタイミングのプッシュで試合を決めることができた。

 

四戦目 RitsuTainakaさん

game1 map: oxide

あまり自由なオーダー選択をされると勝てないと思ったので、相手にこちらを警戒してほしくて12/12のプロキシ2raxをした。この手のビルドは相手のGWと止めること、ストーカーを作る資源を掘ることを妨害すること、バッテリーを建てさせないことあたりが試合の焦点となる。MULEを落とすことを忘れていたのか2個目のバンカーを建てる資源が足りず、パイロンを殴れる位置にバンカーを置けなかったが、2体目のストーカーやバッテリーがなかったので押し切れた。

 

game2 map: romanticide

今回はFE後に真っ直ぐタンクを作り、SCVを連れてプッシュをすることにした。TCロボをはじめとする2ベースでテランに仕掛けることを狙うオーダーはバッテリーに資源を割くことが難しいので、かなりのダメージが期待できる。今回は相手にバッテリーがあったので、早々に引き上げた。

3ストーカー出ていてSGユニットが見えなかったのでロボかTCだろうと思っていたが、引き上げてしばらくするとテンペが来たので非常に驚いた。スティムが入るまで待てば野戦では負けなくなるし、3raxとSPが回れば後続で対応できると甘く構えてトレードを狙う選択をしたが、さすがにテンペの対建築DPSが高く思ったように時間が稼げなかったし、後続でテンペの数を減らすこともできなかったので、こちらが大きく損をした。その後はデポをはじめとする建築費用に資源を取られてバイキングを貯めることができず、対空が足りなくて押し負けてしまった。思えば、CSが入った後はstimを打ってもマリーンが一撃で死ななくなるので、マリーンを自陣に残してさえいればほとんど仕事ができなくなる。2ndが焼け野原にならなければ、相手はこちらの3rd採掘を止める手段を持たないので問題なくバイキング貯めることができたはずだった。こちらに資源があれば相手が対空か対地AOEのどちらかが不足することは必定だったので、全軍でのカウンターは明確な判断ミスであった。せめて半分でも残していればという後悔が強い試合だった。

 

game3 map: 2000 atmosphere

2戦目のオーダーを見てまた似たことをやられるかもしれないと思ったので、stimが早いオーダーを取った。今回はvoidオープニングだったのでバッテリーラッシュを警戒したが、プローブが来なかったので安心した。voidを処理した後は野戦ではこちらが必ず勝てる状態が続いたので、相手の拡張をできる限り妨害しつつバイキングを貯めた。3rdを妨害できた時間が長かったので、ロボとSGを見続けることで相手のガスの行き場を把握することに努めた。特にこちらから攻める必要はなかったので、4thの妨害や生産されたSGユニットを狙うことを続けながら、相手がキャノンバッテリーから出てくるのを待っていた。途中EMPに失敗してストームがひどい入り方をしたが、それでも大勢に影響がないほど既に有利な状態になっていたので助かった。

LWJ#273に出た

キーボードが壊れた。

今日の昼過ぎのことであり、予備もなかったので、別のキーボードは用意できなかったのだが、定期的なLWJの試合を通じて周期的な反省を試みたい気持ちがあったので、壊れたキーボードでの参戦とした。

ただ既に二つの記事を書いていた一週間練習する試みについては中止とする。

 

 

1戦目 vs honmonoさん

veto

akira(先): blackburn, industries 

honmono(後): jagannatha, atmospheres

一戦目からhonmonoさんとの試合となった。今週は勝てる見込みがなかったので、むしろ運がいいと言えるかもしれない。

マップキックは単純に経験の少ない2マップを蹴った。

 

game1 map: lightshade

一番勝てる見込みが高いマップはromanticideだと思ったので、二勝目のために残しておいた。oxideは嫌なので、lightshadeを先に選んだ。

lightshadeはタンクプッシュが強いマップなので、相手がプッシュしやすい条件を整えて相手のタンクプッシュを誘引し、試合をコントロールすることを狙った。

SGオープニングを行って、オラクルを一体出し、背後でフェニックスを貯める。TCやロボにはいかず、代わりに2gwの追加を行って3rdを拡張した。事前に3rdにバッテリーを置いておき、プッシュに合わせてGWユニットを生産してタンクプッシュを防衛し、ストームの研究を行いながら3baseで攻めるか4thに行くかを適宜選択するつもりでいた。ストームは柔軟に使える資源が多いので、こうしたこちらに余裕がある展開で偏った資金運用をできるのが強みだ。

ただ、実際には相手のビルドは3raxであった。後で確認したところ、オラクルハラスはスティムの研究を見ていたが、完全に意識の外で見落としてしまった。3raxへの備えは一切なかったので、3raxのstimタイミングで早々に死んでしまった。

尤も、テランのプッシュはプロトスへの持ち物検査的な趣が強いので、TCロボなしで3rdに言った時点で厳しい対面ではあったが、厳しい対面に見れていたにも関わらず一切の対応ができなかったのは残念であった。

総合して、相手のビルド確認を怠った単純なミスが勝負を決めてしまったと言える。

 

game2 map: romanticide

lightshadeで勝てなかったので、ここで一本取らなければ3本目に行くチャンスがなくなってしまうから、仕方なくromanticideを選んだ。

romanticideは、3baseタイミングでの地上軍の攻め口が非常に限られていることに特徴がある。今回は、相手の想定できるプッシュを早くすることで中央の道を通ったプッシュを誘引し、用意しておいたバッテリーで防衛するプランを想定していた。

今回は、珍しくDTドロップを行った。honmonoさん相手にやるのは多分初めてだし、DTで用意できるアーコンとバッテリーは相性がいい。DTドロップが入りさえすれば勝つ自信があった。

しかし結果は惨たるものであった、相手が3raxだったので、DTドロップが着弾した時に入違いを予感し、バッテリーを増やそうと思ったが、正面にパイロンを建てることを忘れていた。代わりにバッテリーを置く位置を考えているうちに、ドロップしたDTは死んでいて、正面のマリーンを止めることもできなかった。結果的には、二戦とも同じプッシュであっさり死んでしまったことになる。

 

2敗したので、今週のLWJはこれで終了である。

準備をしていたビルドなのでうっかりやってしまったが、一戦目と同じのプッシュを返せない展開を自ら選んでしまったのは失敗であった。honmonoさんは一戦目と二戦目で同じビルドを取りがちなので、避けた方が無難であった。

それと、これは言うまでもないが、キーボードを新調する必要がある。

スタクラを一週間練習する:準備編2~vPのビルド開発

さて、早速具体的なビルドを構築していこう。今回はvPのものを作っていく。

現状のミラーに存在するマクロビルドを大まかに大別するなら、ロボ系、TC系、SG系、GWプッシュ系といったところか。準備編1で挙げた理念をそれぞれ確認・検討し、適合するビルドを探していく。

 

①忙しくない

一般的に言って、相手の行動に反応することの負担は大きい。オラクルやワープリハラスといった、繊細なユニットコントロールを求められるビルドは忙しくなる。多くの投資をしたプッシュも視点拘束力が高く、忙しい内政を強いられる。

逆説的ではあるが、これらのビルドを避けることが忙しくないビルドを選ぶことにつながるだろう。

②偵察能力がある

PvPの偵察手段はいくつか想定できるが、現実なものはアデプト、オラクル、セントリーの三者になるか。①を参考にすると、前二者が排除され、セントリーが最有力候補となる。

③可塑性がある

 ビルドの可塑性とは、自由に使えるリソースの多さと言い換えてもいいだろう。PvPに関しては、内政の太さと、ワープインの自由度が大きく影響すると思われる。

 

 このように考えると、先に挙げたビルドのうち、SG系、GWプッシュ系は除外される。残るのはrobo系、TC系である。個別に検討しよう。←全部は負担が大きかったので、一部のみとする。

・ロボ系

 割愛

・TC系

TCからは、DTグレイブチャージブリンクに分岐する。

DTスタイルは、なかなか単体のみでは機能しない選択である。敵陣に侵入するためのワープリ、防衛するためのストーカーとイモータル・・・DTスタイルを補助する様々な投資は、資金運用を非常に窮屈にしてしまう。そして何より忙しいので、今回の理念には適合しない。

グレイブスタイルは、ハラス重視のプレイや限られたタイミングのオールイン以外ではあまり機能しない選択である。特に検討は必要ないだろう。今回は使用しない。

チャージスタイルは、古典的なPvPでは最も重視されたスタイルであった。TC→ロボ→TAとテックを伸ばし、2ベースで8gwまで拡張してイモータルチャージロットアーコンの編成を巨大化させていくスタイルは、早期の3rd拡張スタイルを薙ぎ払い、ミラーではネクサス拡張の400ミネラル分の軍量差を許容せず、ワーププリズムへの有効打に乏しい環境と結びついて、往日の「3rdを取れないPミラー」を現出した。しかし、バッテリーオーバーチャージの追加とストーカーのバフが行われた現在では、立場に大きな変化が起きている。バッテリーオーバーチャージは早期の3rdの防衛を可能にし、ブリンクビルドの成長はワープリハラスの汎用性を著しく下げた。このようにして強みが損なわれたかつてのチャージスタイルは、内政の細さとプッシュを成立させるための投資の多さというという欠点を露呈することになった。

基本的にこのスタイルは過去の遺物であるが、ガスを使わずに3rdを防衛することを主眼に置いた、現代版チャージスタイルともいうべきビルドには可能性がある。チャージ研究以前には役に立たないジーロットが3rd防衛に必要になる点と、gwの追加タイミングが早くなるためにずるずるとテックが遅れる点は気になるが、魅力的な戦い方である。とはいえ、私はこのビルドの経験に乏しいため、今回の試みとはやや外れる。今回は使用しない。

ブリンクスタイルは、ここ数年で大きくシェアを伸ばしたスタイルである。ワープリやSGユニットを用いたハラススタイルに対してワーカーを守りやすく、立ち上がりを成立させるために必要な投資が少ないことに特長がある。この特長は、自由に使える資源が多くなることと直結する。自由な資源をgwと軍に使って強力なプッシュをするもよし、早期に拡張するもよし、防御に投資して相手の目論見を外させるのも良しである。まさに、状況に応じて柔軟に発展性を発揮できるビルドと言えるだろう。ブリンクスタイルは今回の主眼と良く合致していると言える。

 

以上の検討により、今回のテックはブリンクオープニングとする。

 

 

さて、ここまでの検討で、オーダーの大まかな流れははっきりとしてきた。セントリーによる偵察を行い、ブリンク研究を入れて、早い3rdに行く。既にビルドの骨組みはできていると言っていい。以降は、この流れを具体化していく作業になる。

 

・オープニングを作る

まずはセントリーをいつ生産するかを考えていこう。選択肢はいくつかある。一回目のGW生産か、二回目のgw生産か、1回目のワープインである。当然、作るのが早ければ早いほど、多ければ多いほど得られる情報が多くなる。なお、セントリーの数の上限は3である。しかし一方で、2nd完成以前のストーカーは非常に強力である。序盤のストーカーが多ければ多いほど自由な用兵が可能になり、様々な戦略の起点とすることができる。セントリーをいつ作るかという問題は、ここに折り合いをつけることに他ならない。

一回目のgw生産でセントリーを作ることで得られる情報は確かに魅力的だが、相手の2ストーカーの専横を全面的に許してしまうばかりでなく、2ストーカーであれば容易に対応できるような2アデプトスタイルが相手の攻めの起点となりかねない点は問題である。一回目の生産を2ストーカーとするのが無難だろう。

その点、二回目のgw生産でセントリーを作ることのリスクは小さい。しかし、2体作ることには類似のリスクがある。ここでのセントリー生産は一体に留める。

一回目のワープインをするタイミングには、バッテリーが幅を利かせるようになっているので、ストーカーの価値は大きく下がることになる。ならばセントリーが優位になるかというとそうでもない。ゲームの段階は序盤の小競り合いからテックの進行へと移っていくために、セントリーへのガス投資は次の展開にとって不利な影響を残す可能性がある。とはいえ、合計1セントリーというのは偵察重視のプレイとしては心許ないので、二体目は追加したい。三体目の追加はしないことにする。もう片方のgwは生産しない手もあるが、今回のセントリータイミングでは察知が難しいプッシュにストーカーの数が必要なものがあるので、今回は安全のためにストーカーを作ることにしたい。

以上より、今回の最初の軍生産は、

ストーカーx2→ストーカーセントリー→ストーカーセントリー(ワープイン)

となる。結果から見れば、4ストーカー生産→2セントリーワープインとする基本的なスタイルから、2回目生産のストーカーとワープインのセントリーの順番を入れ替えた形と言っていい。確認はしてないが、恐らくガスはガス完成後に22堀→ミネラルワーカー16人→ラリーで33堀でいいはずだ。 

ネクサスは2ストーカー生産後の400ミネラルとしよう。特別な検討は行わない。

ここで、ここまでの検討で構築されたビルドオーダーをいつもの形で表記しておこう。

14pylon

@100% pylon >gateway

@100% probe >assimilator

@100% probe >assimilator

@150 mineral >gateway

@100% gateway >cybernetics core

@100 mineral >pylon

@100% cybernetics core >stalker x2

@100% cybernetics core >warp gate

pylon

@400 mineral >nexus

@100% stalker> stalker, sentry

@100% warp gate >stalker, sentry

 

・2ベース内政の基本系を作る

続いて、2ベース内政のついて考えていく。ブリンクを入れることは事前に決めているので、特に言うことはない。3rdタイミングについては偵察情報を参考にしつつ、適宜判断することになる。事前に基本の3rdタイミングを想定しておき、偵察情報によって判断した危険度に応じて3rd前の投資を増やす考え方で問題ない。まずは基本系の用意をしよう。

前項で決定したオープニングからブリンクを追加したのみで3rdに行った場合には、2ガス+2gw+tcで拡張することになる。これは流石に極端なので、3rd前にいくつかのテックを挟み込んでいく。候補はフォージ、gw、ロボ、ガス、そして軍隊である。

この内、フォージを追加することは特に異論はないだろう。建築タイミングに若干の議論がある程度である。

gwとロボについては、3rd前に攻撃する予定がない以上、防衛への投資として位置付けるすることが妥当だろう。相手が攻撃的であったときに、ユニットを追加できるようにするために作っておくわけだ。もちろん両方作ると費用が高くなるので、どちらか選択することにする。参考のために両者を簡単に評価すると、次のようになる;gwが優れている点は、施設と生産するユニットが安いこと。劣っている点は出せるユニットが弱いことと、ディテクターを用意できない事である。対してロボが優れている点は、出せるユニットが強力なことと、何かと便利なオブザーバーを生産できること。劣っている点は、施設とユニットが高いことである。さて、今回の主眼は基本系の用意であった。相手が危険であった場合にはさらなる投資を行うことが前提となっている。そのため、この場ではより安価なgw追加を選択して問題ないだろう。安価な3rdへのプッシュである3gwブリンカーには、3gwとバッテリーが間に合えば対応可能なはずである。DTがやや厳しくなるが、そう数がいるオーダーでもないので、許容できるだろう。

ガスをいつ、いくつ追加するかは中々の悩みどころである。ガスは案外高価だ。単純な採掘コストのみを考えても、assimilator2つにそれぞれプローブ体を入れたら75*2+50*6=450ミネラルの投資となる。これは決して考えなしに行ってよい投資ではない。故に、具体的な検討を必要とする。今までの検討の結果として、3rd前にフォージとgwの追加を行い、3rd後にロボとチャージを建築することが内定している。理論上、これらの投資は辛くも2ガスのみで賄うことが可能だ。しかし、2ガスで3rdに行くことには大きな落とし穴がある。緊急の必要のためにユニットを追加した時、内定しているはずのロボとチャージのガスが残らなくなってしまうのである。予定されていたテックが先送りになることの悪影響は大きい。特にロボの遅れは致命的で、攻撃面ではイモータルとワープリの遅れに直結して火力を損なうことになり、防衛面ではオブザーバーが遅れて何かと良くない結果を誘因することになる。ディスラプターやコロッサスに移行する選択肢をそもそも失うことにも繋がる点も見過ごせない。このような大きなリスクを抱えていてもなお、ガスを削って3rdを早めることには大きな魅力がある。・・・このジレンマに対して、今回は2ndミネラルインカムの飽和に着目する。確定しつつある3rdタイミングの近辺で、2ndのミネラルワーカーは16人に到達する。16人目以降はミネラル採取効率が従来の半分になることが知られている。16人目以降のプローブにガスを採掘させるためのガスを3rdの前に建築することで、投資を最小限に緊急ワープインのリスクを軽減することを狙うことにする。

 

さて、以上で基本系が完成した。基本に沿ったときは、4ストーカー2セントリー+フォージ+3gw+3ガスで拡張することになる。

今回検討した分を、例の形に書き直しておく。

 

@150mineral 100gas >twilight council

@100 mineral >shield battery

@150 mineral >forge

@100% twilight council >blink

@150 mineral >gateway

@34probe > assimilator

@400 mineral >nexus

 

 ・3ベース以降の動き方を用意する

ここまで組んできたビルドの成果として、3rdタイミングではかなり柔軟な資金運用が可能となっている。ロボの建築は必要であるが、作るユニットには自由である。gwでも、ストーカーを作るかジロットアーコンを作るかによってプレイスタイルは大きく変化させることができる。新たに必須な投資はgw追加くらいしかない。この自由な状態こそが、ブリンクオープニングに期待した柔軟性である。ここでは、3ベースでの動きとしていくつかのプレイ方針を想定しておこう。

 

イモータルチャージロットアーコンプッシュ型

高い内政力を生かして積極的に攻めていくパターン。特別な事情がなければ、類似の編成の殴り合いになる。こちらは内政面で優れているが、ロボが遅いのでイモータルの数では負けがちだろう。CBはロボに重点的に使うのが良さそうだ。

この時必要になるテックは、TAと8以上のgw、そしてワープリである。

暫定的なビルドは以下のようか。

immortal

gateway x2

warp prism

gateway x2

nexus

 

②DT型

①の亜種に相当する。DTによって相手の意識を引き付け、こちらのイモータルチャージアーコン編成を急所に潜り込ませることを狙う。オーダーは①に類似する。4thに出たがる相手と相性が良い。

immortal

gateway x2

darkshrine

warp prism

nexus

 

③コロッサス型

FEミラーで相手のプッシュが弱いときや、ハラス系のビルドをうまく返した後でこちらに余裕がある時に、テックの有利を築くことができる。コロッサスは170サプライ以降の地上軍同士の当たりで有利に立ち回ることができる点で優れている。キャリアが早い相手に対して非常に弱いので、オープニングでSGを使っている相手に使うのはやや危険である。

この時必要になるテックは、2つ目のロボ、ロボベイ、6以上のgw、TAである。

robotics facility

robotics bay

gateway x2

TA

@100% robotics facility >colossus x2

nexus

 

④即4thスタイル

有効なシーンは少ないだろうが、候補としては存在する。早期に6gwを回して前に出て攻撃的なプレイを志向している風を装うなどの工夫は必要だろう。4thの最大の恩恵はガスであり、ガスの利用先としてはキャリアが優れている。romanticideは受けるときに崖上を取りやすい位置にリッチガスがあるので、狙い目かもしれない。

nexus

gateway x2

gateway x2

stargate

 

この項では主にマクロな方針について検討したが、もっとミクロな面での資金運用にも大きく試合に影響する。3rdのガス開放やユニット生産のタイミング、キャノン他生産施設への投資の順序などである。これらミクロな資金運用の蓄積が、マクロな方針のパワーを決定していくことを忘れてはならない。

以上を以てvPのビルド製作をひとまずの完了とする。想定していた内容を用意しようとすると存外長文となり、見通しの甘さが露呈した。vTとvZに関しては分量を減らすことにする。

 

 

・補録

最後に、今回構築したビルドオーダーを一つに繋げたものを載せておく。

頭の中で組んだビルドであって、一度の試運転もしていないことに注意。

 

14pylon

@100% pylon >gateway

@100% probe >assimilator

@100% probe >assimilator

@150 mineral >gateway

@100% gateway >cybernetics core

@100 mineral >pylon

@100% cybernetics core >stalker x2

@100% cybernetics core >warp gate

pylon

@400 mineral >nexus

@100% stalker >stalker, sentry

@150mineral 100gas >twilight counil

@100% warp gate >stalker, sentry

@100 mineral >shield battery

@150 mineral >forge

@100% twilight council >blink

@150 mineral >gateway

@34probe > assimilator

@400 mineral >nexus

pylon

robotics facility

@450 mineral >gateway x3

@150 mineral >templar archieves

 

・option1 芋チャージアーコンプッシュ型

immortal

gateway x2

warp prism

gateway x2

nexus

 

・option2 DT型

immortal

gateway x2

darkshrine

warp prism

nexus

 

 

・option3 コロッサス型

robotics facility

robotics bay

gateway x2

TA

@100% robotics facility >colossus x2

nexus

 

・option 4 即4th型

nexus

gateway x2

gateway x2

stargate

 

 

おわり