置き場

思い付きで何かを書きます。

スタクラを一週間練習する:準備編2~vPのビルド開発

さて、早速具体的なビルドを構築していこう。今回はvPのものを作っていく。

現状のミラーに存在するマクロビルドを大まかに大別するなら、ロボ系、TC系、SG系、GWプッシュ系といったところか。準備編1で挙げた理念をそれぞれ確認・検討し、適合するビルドを探していく。

 

①忙しくない

一般的に言って、相手の行動に反応することの負担は大きい。オラクルやワープリハラスといった、繊細なユニットコントロールを求められるビルドは忙しくなる。多くの投資をしたプッシュも視点拘束力が高く、忙しい内政を強いられる。

逆説的ではあるが、これらのビルドを避けることが忙しくないビルドを選ぶことにつながるだろう。

②偵察能力がある

PvPの偵察手段はいくつか想定できるが、現実なものはアデプト、オラクル、セントリーの三者になるか。①を参考にすると、前二者が排除され、セントリーが最有力候補となる。

③可塑性がある

 ビルドの可塑性とは、自由に使えるリソースの多さと言い換えてもいいだろう。PvPに関しては、内政の太さと、ワープインの自由度が大きく影響すると思われる。

 

 このように考えると、先に挙げたビルドのうち、SG系、GWプッシュ系は除外される。残るのはrobo系、TC系である。個別に検討しよう。←全部は負担が大きかったので、一部のみとする。

・ロボ系

 割愛

・TC系

TCからは、DTグレイブチャージブリンクに分岐する。

DTスタイルは、なかなか単体のみでは機能しない選択である。敵陣に侵入するためのワープリ、防衛するためのストーカーとイモータル・・・DTスタイルを補助する様々な投資は、資金運用を非常に窮屈にしてしまう。そして何より忙しいので、今回の理念には適合しない。

グレイブスタイルは、ハラス重視のプレイや限られたタイミングのオールイン以外ではあまり機能しない選択である。特に検討は必要ないだろう。今回は使用しない。

チャージスタイルは、古典的なPvPでは最も重視されたスタイルであった。TC→ロボ→TAとテックを伸ばし、2ベースで8gwまで拡張してイモータルチャージロットアーコンの編成を巨大化させていくスタイルは、早期の3rd拡張スタイルを薙ぎ払い、ミラーではネクサス拡張の400ミネラル分の軍量差を許容せず、ワーププリズムへの有効打に乏しい環境と結びついて、往日の「3rdを取れないPミラー」を現出した。しかし、バッテリーオーバーチャージの追加とストーカーのバフが行われた現在では、立場に大きな変化が起きている。バッテリーオーバーチャージは早期の3rdの防衛を可能にし、ブリンクビルドの成長はワープリハラスの汎用性を著しく下げた。このようにして強みが損なわれたかつてのチャージスタイルは、内政の細さとプッシュを成立させるための投資の多さというという欠点を露呈することになった。

基本的にこのスタイルは過去の遺物であるが、ガスを使わずに3rdを防衛することを主眼に置いた、現代版チャージスタイルともいうべきビルドには可能性がある。チャージ研究以前には役に立たないジーロットが3rd防衛に必要になる点と、gwの追加タイミングが早くなるためにずるずるとテックが遅れる点は気になるが、魅力的な戦い方である。とはいえ、私はこのビルドの経験に乏しいため、今回の試みとはやや外れる。今回は使用しない。

ブリンクスタイルは、ここ数年で大きくシェアを伸ばしたスタイルである。ワープリやSGユニットを用いたハラススタイルに対してワーカーを守りやすく、立ち上がりを成立させるために必要な投資が少ないことに特長がある。この特長は、自由に使える資源が多くなることと直結する。自由な資源をgwと軍に使って強力なプッシュをするもよし、早期に拡張するもよし、防御に投資して相手の目論見を外させるのも良しである。まさに、状況に応じて柔軟に発展性を発揮できるビルドと言えるだろう。ブリンクスタイルは今回の主眼と良く合致していると言える。

 

以上の検討により、今回のテックはブリンクオープニングとする。

 

 

さて、ここまでの検討で、オーダーの大まかな流れははっきりとしてきた。セントリーによる偵察を行い、ブリンク研究を入れて、早い3rdに行く。既にビルドの骨組みはできていると言っていい。以降は、この流れを具体化していく作業になる。

 

・オープニングを作る

まずはセントリーをいつ生産するかを考えていこう。選択肢はいくつかある。一回目のGW生産か、二回目のgw生産か、1回目のワープインである。当然、作るのが早ければ早いほど、多ければ多いほど得られる情報が多くなる。なお、セントリーの数の上限は3である。しかし一方で、2nd完成以前のストーカーは非常に強力である。序盤のストーカーが多ければ多いほど自由な用兵が可能になり、様々な戦略の起点とすることができる。セントリーをいつ作るかという問題は、ここに折り合いをつけることに他ならない。

一回目のgw生産でセントリーを作ることで得られる情報は確かに魅力的だが、相手の2ストーカーの専横を全面的に許してしまうばかりでなく、2ストーカーであれば容易に対応できるような2アデプトスタイルが相手の攻めの起点となりかねない点は問題である。一回目の生産を2ストーカーとするのが無難だろう。

その点、二回目のgw生産でセントリーを作ることのリスクは小さい。しかし、2体作ることには類似のリスクがある。ここでのセントリー生産は一体に留める。

一回目のワープインをするタイミングには、バッテリーが幅を利かせるようになっているので、ストーカーの価値は大きく下がることになる。ならばセントリーが優位になるかというとそうでもない。ゲームの段階は序盤の小競り合いからテックの進行へと移っていくために、セントリーへのガス投資は次の展開にとって不利な影響を残す可能性がある。とはいえ、合計1セントリーというのは偵察重視のプレイとしては心許ないので、二体目は追加したい。三体目の追加はしないことにする。もう片方のgwは生産しない手もあるが、今回のセントリータイミングでは察知が難しいプッシュにストーカーの数が必要なものがあるので、今回は安全のためにストーカーを作ることにしたい。

以上より、今回の最初の軍生産は、

ストーカーx2→ストーカーセントリー→ストーカーセントリー(ワープイン)

となる。結果から見れば、4ストーカー生産→2セントリーワープインとする基本的なスタイルから、2回目生産のストーカーとワープインのセントリーの順番を入れ替えた形と言っていい。確認はしてないが、恐らくガスはガス完成後に22堀→ミネラルワーカー16人→ラリーで33堀でいいはずだ。 

ネクサスは2ストーカー生産後の400ミネラルとしよう。特別な検討は行わない。

ここで、ここまでの検討で構築されたビルドオーダーをいつもの形で表記しておこう。

14pylon

@100% pylon >gateway

@100% probe >assimilator

@100% probe >assimilator

@150 mineral >gateway

@100% gateway >cybernetics core

@100 mineral >pylon

@100% cybernetics core >stalker x2

@100% cybernetics core >warp gate

pylon

@400 mineral >nexus

@100% stalker> stalker, sentry

@100% warp gate >stalker, sentry

 

・2ベース内政の基本系を作る

続いて、2ベース内政のついて考えていく。ブリンクを入れることは事前に決めているので、特に言うことはない。3rdタイミングについては偵察情報を参考にしつつ、適宜判断することになる。事前に基本の3rdタイミングを想定しておき、偵察情報によって判断した危険度に応じて3rd前の投資を増やす考え方で問題ない。まずは基本系の用意をしよう。

前項で決定したオープニングからブリンクを追加したのみで3rdに行った場合には、2ガス+2gw+tcで拡張することになる。これは流石に極端なので、3rd前にいくつかのテックを挟み込んでいく。候補はフォージ、gw、ロボ、ガス、そして軍隊である。

この内、フォージを追加することは特に異論はないだろう。建築タイミングに若干の議論がある程度である。

gwとロボについては、3rd前に攻撃する予定がない以上、防衛への投資として位置付けるすることが妥当だろう。相手が攻撃的であったときに、ユニットを追加できるようにするために作っておくわけだ。もちろん両方作ると費用が高くなるので、どちらか選択することにする。参考のために両者を簡単に評価すると、次のようになる;gwが優れている点は、施設と生産するユニットが安いこと。劣っている点は出せるユニットが弱いことと、ディテクターを用意できない事である。対してロボが優れている点は、出せるユニットが強力なことと、何かと便利なオブザーバーを生産できること。劣っている点は、施設とユニットが高いことである。さて、今回の主眼は基本系の用意であった。相手が危険であった場合にはさらなる投資を行うことが前提となっている。そのため、この場ではより安価なgw追加を選択して問題ないだろう。安価な3rdへのプッシュである3gwブリンカーには、3gwとバッテリーが間に合えば対応可能なはずである。DTがやや厳しくなるが、そう数がいるオーダーでもないので、許容できるだろう。

ガスをいつ、いくつ追加するかは中々の悩みどころである。ガスは案外高価だ。単純な採掘コストのみを考えても、assimilator2つにそれぞれプローブ体を入れたら75*2+50*6=450ミネラルの投資となる。これは決して考えなしに行ってよい投資ではない。故に、具体的な検討を必要とする。今までの検討の結果として、3rd前にフォージとgwの追加を行い、3rd後にロボとチャージを建築することが内定している。理論上、これらの投資は辛くも2ガスのみで賄うことが可能だ。しかし、2ガスで3rdに行くことには大きな落とし穴がある。緊急の必要のためにユニットを追加した時、内定しているはずのロボとチャージのガスが残らなくなってしまうのである。予定されていたテックが先送りになることの悪影響は大きい。特にロボの遅れは致命的で、攻撃面ではイモータルとワープリの遅れに直結して火力を損なうことになり、防衛面ではオブザーバーが遅れて何かと良くない結果を誘因することになる。ディスラプターやコロッサスに移行する選択肢をそもそも失うことにも繋がる点も見過ごせない。このような大きなリスクを抱えていてもなお、ガスを削って3rdを早めることには大きな魅力がある。・・・このジレンマに対して、今回は2ndミネラルインカムの飽和に着目する。確定しつつある3rdタイミングの近辺で、2ndのミネラルワーカーは16人に到達する。16人目以降はミネラル採取効率が従来の半分になることが知られている。16人目以降のプローブにガスを採掘させるためのガスを3rdの前に建築することで、投資を最小限に緊急ワープインのリスクを軽減することを狙うことにする。

 

さて、以上で基本系が完成した。基本に沿ったときは、4ストーカー2セントリー+フォージ+3gw+3ガスで拡張することになる。

今回検討した分を、例の形に書き直しておく。

 

@150mineral 100gas >twilight council

@100 mineral >shield battery

@150 mineral >forge

@100% twilight council >blink

@150 mineral >gateway

@34probe > assimilator

@400 mineral >nexus

 

 ・3ベース以降の動き方を用意する

ここまで組んできたビルドの成果として、3rdタイミングではかなり柔軟な資金運用が可能となっている。ロボの建築は必要であるが、作るユニットには自由である。gwでも、ストーカーを作るかジロットアーコンを作るかによってプレイスタイルは大きく変化させることができる。新たに必須な投資はgw追加くらいしかない。この自由な状態こそが、ブリンクオープニングに期待した柔軟性である。ここでは、3ベースでの動きとしていくつかのプレイ方針を想定しておこう。

 

イモータルチャージロットアーコンプッシュ型

高い内政力を生かして積極的に攻めていくパターン。特別な事情がなければ、類似の編成の殴り合いになる。こちらは内政面で優れているが、ロボが遅いのでイモータルの数では負けがちだろう。CBはロボに重点的に使うのが良さそうだ。

この時必要になるテックは、TAと8以上のgw、そしてワープリである。

暫定的なビルドは以下のようか。

immortal

gateway x2

warp prism

gateway x2

nexus

 

②DT型

①の亜種に相当する。DTによって相手の意識を引き付け、こちらのイモータルチャージアーコン編成を急所に潜り込ませることを狙う。オーダーは①に類似する。4thに出たがる相手と相性が良い。

immortal

gateway x2

darkshrine

warp prism

nexus

 

③コロッサス型

FEミラーで相手のプッシュが弱いときや、ハラス系のビルドをうまく返した後でこちらに余裕がある時に、テックの有利を築くことができる。コロッサスは170サプライ以降の地上軍同士の当たりで有利に立ち回ることができる点で優れている。キャリアが早い相手に対して非常に弱いので、オープニングでSGを使っている相手に使うのはやや危険である。

この時必要になるテックは、2つ目のロボ、ロボベイ、6以上のgw、TAである。

robotics facility

robotics bay

gateway x2

TA

@100% robotics facility >colossus x2

nexus

 

④即4thスタイル

有効なシーンは少ないだろうが、候補としては存在する。早期に6gwを回して前に出て攻撃的なプレイを志向している風を装うなどの工夫は必要だろう。4thの最大の恩恵はガスであり、ガスの利用先としてはキャリアが優れている。romanticideは受けるときに崖上を取りやすい位置にリッチガスがあるので、狙い目かもしれない。

nexus

gateway x2

gateway x2

stargate

 

この項では主にマクロな方針について検討したが、もっとミクロな面での資金運用にも大きく試合に影響する。3rdのガス開放やユニット生産のタイミング、キャノン他生産施設への投資の順序などである。これらミクロな資金運用の蓄積が、マクロな方針のパワーを決定していくことを忘れてはならない。

以上を以てvPのビルド製作をひとまずの完了とする。想定していた内容を用意しようとすると存外長文となり、見通しの甘さが露呈した。vTとvZに関しては分量を減らすことにする。

 

 

・補録

最後に、今回構築したビルドオーダーを一つに繋げたものを載せておく。

頭の中で組んだビルドであって、一度の試運転もしていないことに注意。

 

14pylon

@100% pylon >gateway

@100% probe >assimilator

@100% probe >assimilator

@150 mineral >gateway

@100% gateway >cybernetics core

@100 mineral >pylon

@100% cybernetics core >stalker x2

@100% cybernetics core >warp gate

pylon

@400 mineral >nexus

@100% stalker >stalker, sentry

@150mineral 100gas >twilight counil

@100% warp gate >stalker, sentry

@100 mineral >shield battery

@150 mineral >forge

@100% twilight council >blink

@150 mineral >gateway

@34probe > assimilator

@400 mineral >nexus

pylon

robotics facility

@450 mineral >gateway x3

@150 mineral >templar archieves

 

・option1 芋チャージアーコンプッシュ型

immortal

gateway x2

warp prism

gateway x2

nexus

 

・option2 DT型

immortal

gateway x2

darkshrine

warp prism

nexus

 

 

・option3 コロッサス型

robotics facility

robotics bay

gateway x2

TA

@100% robotics facility >colossus x2

nexus

 

・option 4 即4th型

nexus

gateway x2

gateway x2

stargate

 

 

おわり